座りっぱなしの状態が続いたあと、立ち上がるとめまいを感じる、こんな経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
よく立ちくらみなどと言われる症状ですが、これは脳貧血が原因になっているかもしれません。
座りっぱなしと脳貧血の関係について見ていきましょう。
脳貧血とは?
まず、脳貧血とはどのような症状のことを言うのでしょうか。
脳貧血は普通の貧血と名前も症状も似ているので混合してしまいがちですが、実は全く別物です。
「貧血」は血液中の赤血球の赤い色素の元であるヘモグロビンが不足することで症状が出ます。
一方「脳貧血」は赤血球は関係なく血圧の変化によって症状が出ます。
よく私たちが体験する「立ち上がった時のめまい」などは、実は貧血ではなく脳貧血に分類されるのです。
脳貧血の症状はかなり多岐に渡ります。
・立ちくらみ
・めまい
・顔面蒼白
・冷や汗
・手足の冷え
・寒気、悪寒
・脈が弱くなる
・失神
・頭痛
・吐き気
このような症状は脳に血液が上手く行き届いていない・循環されていないことが原因で起こりえます。
脳貧血は立ちっぱなしで脳に血液が行き届かなかったり、強いストレスで自律神経が乱れている・下半身の筋肉が弱っているとなりやすいです。
また、子供や妊婦さんには脳貧血の症状が出やすい傾向にあります。
妊婦さんはホルモンバランスの関係で妊娠初期に多く、鉄分不足が原因の貧血と勘違いしやすいので効果的な対策が出来ていない可能性が高いです。
出来れば妊娠初期はゆっくり歩くこと・無理せず休むことを意識しましょう。
子供の場合はよく校長先生の話や集会の時に倒れてしまう子も見かけることが多いですよね。
実は子供はまだ血液を送り出す筋力が未発達なので、大人よりも脳貧血になってしまうリスクが高いのです。
ですので朝礼などの全校集会で誰かが倒れてしまうのはそういうカラダの仕組みから必然とも言ってもいいでしょう。
それに加えて、会社勤めの会社員も脳貧血のリスクはかなり高いです。
日本は仕事で長時間座って勤務することが多いので日常的に血流を悪くしている傾向にあります。
先ほど立ちっぱなしでいると脳貧血を起こしやすいと書きましたが、実は座りっぱなしも脳貧血を起こしてしまう可能性があるのです。
その理由を次の章で解説します。
座りっぱなしで脳貧血になってしまう理由
私達の体の中には無数の血管があり、心臓から全身へと血液が流れています。
血液によって栄養素や酸素が運ばれたり、老廃物が除去されていたりするわけですが、座りっぱなしの状態が続くと、血液の流れが悪くなってしまうことがあります。
これが脳貧血の理由にもつながっていくのです。
何時間も座りっぱなしの状態が続いていると、脳への血液の流れが不足してしまうことがあります。
というのも地球の重力に血液が引っ張られる形で、心臓よりも高い位置にある脳に血液が行きにくくなってしまうからです。
元々脳は心臓よりも高い位置にありますが、同じ姿勢を取り続けることでより血液が行きにくくなってしまうと考えればいいでしょうか。
こうした悪いメカニズムが脳貧血が引き起こされるしくみなのです。
脳貧血になってしまったら?
もし脳貧血になってしまったら、頭を心臓よりも低い位置に置くようにして横になりましょう。
スムーズに血液が流れるようになり、症状も緩和されていきます。
脳貧血は血液が不足していることが原因ですから、その原因を取り除いてあげれば自然と症状が収まっていきます。
ただし、脳貧血の状態はめまいを感じたりして、体が不安定な状態です。
転んでしまったりする可能性もありますので、転倒にだけは気を付けながら、ゆっくりと体を動かすようにしましょう。
慌てて動くのは危険です。
また、脳貧血にならないように対策を講じることも大切で、できればめまいを感じたりすることがないよう普段から気を付けていきましょう。
脳貧血を防ぐには?
脳貧血を防ぐにはまず長時間、同じ姿勢をとらないように意識することが大切です。
座りっぱなしではなく、途中で立ち上がったり軽く体を動かしたりすると血流も改善され、脳貧血のリスクを抑えられます。
仕事でどうしても長時間座っていないといけない方でも、休憩時間などを利用してできるだけ体を動かすようにしましょう。
同時に栄養バランスのとれた食事を心がけたり、運動不足にならないよう気を付けたり、ストレスを溜めないようにすることも大切です。
つまり、健康的な体を目指すことで脳貧血の予防も目指せます。デスクワークだとどうしても座る時間が増えてしまいますが、工夫しながら脳貧血を予防していきましょう。
仕事の関係上、どうしても座りっぱなしの時間が長く続いてしまうという方は、加圧シャツを使うのも1つの方法です。
加圧シャツは着ているだけで運動効果などが期待できるグッズで、座りながらでも使えます。
手軽に運動不足を解消できるものなので社会人の方におすすめできます。
脳貧血を予防するためにも上手に使いこなしましょう。